文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2019/01/14(月・祝)

きのう髪を切りすぎてしまい、今日になってもまだ切りすぎた切りすぎたと言っている。長男は根気強く「かわいい」「にあってる」と言い続けてくれている。

今週は書く週。何度も言うがこれだけ時間をかけたらこれだけ書けるというものでもないので、本当に書けるのだろうかと不安になる。寝ている間も冒頭の一文をこれにしようとかあれにしようとかいろいろ考えてしまい、結局ゆうべも夢の中で書いていた。
夢の中で書いたことも残ればいいのになあ、と思いながら起きる。

髪が短くてぜんぜん慣れない。もっと顔を隠したい。

2019/01/13(日)

孤狼の血』を観る。広島県呉市を舞台にした、ヤクザ映画。役所広司が自分の父親にすごく似ていて、殴られたりリンチされたりすると悲しい気持ちになってしまって、後味がかなり悪かった。でもヤクザ映画ってセリフまわしがおもしろくて、ときどき無性に観たくなる。暴力シーンが苦手だから、観るとすごく疲れてしまうのだが。

母のやっているスナックの近くの風景が映った。夏になると臭いを放つ、濁った川も。

2019/01/12(土)

・人それぞれ、ちがう香りがする。

・プレゼントをもらい、たくさん言葉をもらい、それからパンをもらった。パンがめちゃめちゃおいしかった。

・小説と、写真。それぞれの神様の存在。

・インプットとアウトプットの総量は1日のうち決まっていて、インプットが多いとアウトプットが少なくなり、逆にインプットが少ないとアウトプットが多くなる。今週はインプットばかりで、多分来週はアウトプットばかり。

・話す自分より書く自分のほうがいい人間のようにおもう。でも、話す自分のほうが世界を切り開いてくれているから、話す自分のおかげで書く自分がいる。

2019/01/11(金)

東京に来ている。

出張に行くと、行こうと思えばどこでも行けるのかもしれない、みたいなことを思う。

書きたいことと読みたいことが一致する、純粋な喜びについて感じる日だった。

そして、書いたものが、やっぱりすべて。

2019/01/08(火)

自分は感情がすぐに揺さぶられる方だと思う。心が知覚過敏なのか、すぐに緊張したり、泣いたり、眠れなくなったりする。心がすぐに揺さぶられて、わけがわからなくなるから、わけがわかるために書いたり、落ち着くために書いたりして、どうにかやり過ごしているような気がする。

時折こんな自分がすごくしんどい。大抵しんどいけれど、時々すごく。簡単な刺激にすぐ心を支配される。編集者はわたしのその様子を「君の心はハウリングを起こしている」と言っていた。うまいことを言うなって思った。

気持ちが沈んだり、塞いだりしないように、いつもすごく気をつけている。だけど、その気をつけが全然意味をなさないときもあって、わたしは気をつけをしたままどんと背中を押されて地面に倒れ込んでしまう。気をつけなんかしなくてもいいのかな。

日記を書かずにベッドに入ったけれど、全然眠れなくて、朝目が覚めたら雪が降っていた。さあ、仕事だ。コーヒーを飲んで、好きな曲を聴いて、ストレッチしたら、多分、気分もましになる。

きっと今日は、寒さのせいだ。