文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2018/07/21(土)

頭の中でずっと同じ曲が流れている。つい口ずさんでしまいそうになるが、頭の中で流れているのが音源そのものをきちんと再現したものであるので、それが壊れてしまうのがいやで、口ずさまない。ひとつの曲のなかに自分の全体が浸っているようで、何だか守ら…

2018/07/20(金)

朝から原稿。 集中が途切れながらも、夕方まで。 右肩と後頭部が痛い。冷房で身体が冷えている。 夕方、雑誌に掲載する打ち合わせをしに、喫茶店へ。 なにを書くにしても、私的なものを書きたいなと思う。 わたしの中を静かにさせて。誰もいない、海辺の部屋…

2018/07/19(木)

名古屋へ日帰りで出張へ。帰りの新幹線は、ディレクターさんと一緒に乗る。「冷たい飲み物と甘いものを買って、お話しましょう」と言う。素敵な提案のしかただと思う。改札手前のコンビニエンスストアへ寄る。わたしが赤福を手にとると、彼が振り向いて「し…

2018/07/18(水)

編集者から電話をもらう。「提案があるのだけど、これから週に一度は何もしないで休む日を作ったらどうかな」と言われ、驚く。これから書く予定の原稿は複数あり、小説の改稿ももちろんある。取材だってもう数本決まっている。フルエンジンで取り掛からねば…

2018/07/17(火)

取材で名古屋へ。作業療法士の方にお話をうかがう。「そのひとらしい生活にできるだけ近づけるように」と彼女は何度かおっしゃっていて、素敵な言葉だなと思った。わたしらしい生活って、すごくささやかなことなんだろう。自転車を漕いで京都の街を走るとか…

2018/07/16(月)

メキシコから帰ってきた友人に久しぶりに会った。髪の毛が金色になっていて、少し痩せていた。日本は湿気が多いという。メキシコは湿気がなく、頭痛など起こらなかったらしい。わたしも彼女も頭痛持ちなのだ。羨ましいなと思う。湿気の少ないところに住んで…

2018/07/15(日)

きのうかぶとむしが死んだ。わたしはかぶとむしが触れないし近づくことも苦手なので、ほとんど長男に任せっぱなしにしてしまっていた。かぶとむしが、頭と胴体がばらばらになっているのを見て落ち込んだ。あと2ヶ月は生きられたはずなのに。くらい気持ちで外…

2018/07/14(土)

暑くて暑くて、昼過ぎには外に出られなくなった。長男に祇園祭りに行こうとずいぶんしつこく誘われたが、断った。 どこにも行きたくないのに遠くには行きたい。

2018/07/13(金)

連載『経営者の孤独』が始まった。 bamp.is 媒体に載った自分の文章をもう一度読む。うん、大事なことが書かれている。改めてそう思い、じゃあ行っておいでね、という気持ちで、世に送り出す。鳥みたいな。みんなの心に少しの時間留まって、何か温かみとか、…

2018/07/12(木)

「経営者の孤独」という連載の第一回目が明日公開されるとのこと。今日は、その二回目となる方のテープ起こしをしていた。テープ起こしには非常に時間がかかるが、この作業を外注した場合、なんとなく原稿の強度が落ちるような気がして手が抜けない。もう一…

2018/07/11(水)

来月ラジオに出演することになったので、その打ち合わせへ自転車で行く。非常に暑い。着いたら自販機で好きな物を選んでいいと言われ、いろはすを買っていただいた。なるべく水を飲むようにしている。打ち合わせの相手の方が、わたしの書いたものをよく読ん…

2018/07/10(火)

とても暑い日。進々堂で編集者と話す。文学と文芸の話。写真の話。新しい小説の話。新しい小説のイメージについて。話しているうちに、ああ書きたいなと思った。書く前から、こんなにも愛おしい。長編になるだろう。きっと静かな。プリンを食べ、コーヒーを…

2018/07/09(月)

放火されるのを待つ夢を見た。逃げるほうがいいか、ここで見張っていたほうがいいか、悩みながらうろうろと家の中を歩き回っていた。目が覚めて、ほっとする。最近悪夢をよく見る。悪夢の良いところは、目が覚めたときに、現実がずいぶん良く見えるところだ…

2018/07/08(日)

ゆうべから、呉市に住んでいる父と母に何度かけても電話が通じない。LINE通話もなぜか繋がらなかった。母はわたしが幼い頃から、れんが通りという商店街でスナックを営んでいる。れんが通りは今回の大雨で浸水被害に遭ったらしい。母の店も水浸しなのだと聞…

2018/07/07(土)

山の上ホテルという名前は、大学時代に図書館で覚えた。研究のために参考文献としてひく文芸誌の目次のところに、そのホテルの広告がいつも載っていた。やわらかな手書き文字。自然に、わたしはそのホテルに憧れをもつようになった。だけど、泊まることはき…

2018/07/06(金)

京都では大雨。JRが止まり、新幹線も1時間近く遅延していた。小学校は休校で、わたしは東京出張。様々なやりとりをし、なんとかひかりに乗る。のぞみはぱんぱんだった。新幹線のなかで、小説の赤入れの続き。これを書いたのが自分なのかと思うと不思議な気持…

2018/07/05(木)

目がさめると3時半で、開け放していた窓から大雨が部屋の中に振り込んでいた。前日、ベッドで文章を書いていて、MacBookAirを床に置いた記憶があったので、さっと血の気が引く。見たら眠る前にちゃんと棚の上に置き直したらしい。本当にほっとした。今後絶対…

2018/07/04(水)

昨日の続きを書く。原稿を出したあと、編集者から電話があった。彼は「本当に、すばらしい」と言った。「これを書くのは大変だったでしょう?」そう言われ、正直に「大変だった」と言った。「そうだと思うよ。本当に、お疲れ様でした」その言葉に、どれだけ…

2018/07/03(火)

「ひとり」を感じる文章が好きだなと思う。たいてい文章はひとりで書いているものだと思うが、ひとりじゃない、にぎやかな文章というののほうが多い気がする。不特定多数の他者が内面化された文章というのだろうか。ときおり、ああ、この人はひとりぼっちで…

2018/07/02(月)

蝉が鳴いている。自転車に乗っていたらぱらぱらと青空から水が降ってきて、あっという間に大雨になった。夏だ。昼は、コーヒーと、パンの切れ端と、きのうの残りの鶏肉を食べた。ひどい昼食だな、と思う。でも、食べ過ぎると頭が働くなるので、食後の感じは…

2018/07/01(日)

子供たちと三人で、茅の輪くぐりをしに行く。1日遅れなので、ほとんど人がいなかった。人型の紙に名前と年齢を書き、息を吹きかける。次男に息を吹きかけるように言うと、ぐしゃっと手で握ろうとした。とても暑い。くらくらする。容赦のない夏がやってきた。…

2018/06/30(土)

朝から1日ひとりで子守の日。長男と次男を、長男のサッカー教室へ連れていく。自転車で鴨川を北上する。30分ほどかかって、着いたときには汗だくだった。「お久しぶりです」とコーチに言われる。前にここに来たのはいつだったろう。いつも夫が連れていくのだ…

2018/06/29(金)

この二日間ずっと頭が痛かったのだけど、今日朝から大雨が降り、雨が流れるとともに頭痛も治っていった。気圧の低下によるものだったのだと思う。年々、気圧の影響がひどくなっていっている。スリランカと韓国というテーマで短編小説を頼まれていたのを書き…

2018/06/28(木)

頭痛がひどい。肩こりと腰痛もずっとあるので、昔よく行っていた接骨院に行ってきた。とても上手だった先生はいなくなっていて、違う男性が施術をしてくれた。大きな手だなと背中で感じながら、少しうつらうつらした。彼はわたしの体が、波状に歪んでいると…

2018/06/27(水)

だめな日だった。一日中家にいて書いていたけれど、なかなか言葉が出てこない。ガソリンが足りていないというよりも、エンジンがまわらない感じだった。昼、食パンにきゅうりを挟んで食べようとしたら、両方とも傷んでいたので捨てる。ふと見ると、かぼちゃ…

2018/06/26(火)

長男がもらってきたかぶとむしの幼虫が、きのう一匹、そして今日また一匹、成虫になった。わたしは虫を育てたことがないので、幼虫は多分成虫にならないまま死ぬのだろうと思っていた。なんとなく。だから、成虫になったときには、思いがけず嬉しかった。長…

2018/06/25(月)

先日、東京に行ったとき、中央線の電車に乗った。電車のなかで編集者に「嫌いなものってある?」と聞いたら、彼は「あるよ」と言った。「なに?」「美意識のないもの」確か以前、彼に同じ質問をしたときには、彼は「嫌いなものはない」と答えたのだ。嫌いな…

2018/06/24(日)

文章には書くひとの内面が滲み出る。それはにおいのようなもので、読んでいるとふわっと文字から漂う。そのにおいで、わたしはその文章を好きか嫌いか、読むべきか読まざるべきか、直感的に判断しているところがある。自分の文章についてもそうで、書いたそ…

インタビューについて

「あなたはインタビューをするときに、声の出し方に気をつけているでしょう」25歳くらいのときに、インタビュイーの方からそう言われたことがある。彼は詩人で、わたしよりも50ほど年上の方だった。雨の日の夜に訪れたわたしのために、とてもおいしい紅茶を…

2018/06/22(金)

インタビューの翌日は、抜け殻のようになっている。ゆうべも新幹線のなかでぼんやりしていて切符をなくすし、携帯電話の充電は切らすし、日記の更新もすっかり頭から抜けていた。毎日書くようになって以降、忘れるなんてことは初めてだった(眠たさに負けて…