文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

日記

2019/07/27(土)

義父の初盆のため、大阪まで行く。みんなでお昼ご飯を食べ、その後自宅にて法要。お坊さんを待つ間、義妹と本や映画の話をした。彼女はたくさん本を読んで映画を観ている女の子で、話していてとてもおもしろい。多分わたしとは通ってきた作品の系統が違うの…

2019/07/26(金)

簡単に気分の波に呑み込まれる。昼間にプールに行ったのに、どうもだめだった。簡単には攻略できないものだなと思う。夜、打ち合わせがあった。初めて会ったクライアントさんが、「明日台風が来るらしいですよ」と言っていた。ああ、それでか、と合点がいく…

2019/07/25(木)

四条通りのジュンク堂に行ったら、二階に『経営者の孤独。』が置いてあった。「あ!」と思い、ご担当者さんにご挨拶して、写真を撮らせていただく。挨拶をしているとき、営業時代のことを思い出していて緊張した。注文をもらうわけじゃないんだ、ただ声をか…

2019/07/24(水)

広島でスナックをやっている母から突然LINEが来た。そっけない白い壁に、わたしの本『経営者の孤独。』が立てかけられた写真。「店に飾っとるよ」と言う。たまに地元に帰ったとき、お客さんによく言われるのは、「あんたのお母さんは、あんたの自慢ばっかり…

2019/07/23(火)

編集者と雑談をする。SNSとは何なのだろうか、どう捉えたら良いのだろうか、という話をひとしきりしたら、気が済んだ。twitterもfacebookもinstagramも愛すべきツールだ。それをどう使うかは、人間次第。「悪口を書かない」「酔っ払ったら書き込まない」「気…

2019/07/22(月)

数年ぶりに、自分のために花を買った。花屋さんに入り、「自宅用なんですけど」とおどおどしながら話す。「はい」と店員さんがショーウィンドウの前に立つが、花屋さんって値段が書いていないことが多くて、どの花が一輪いくらなのかよくわからない。時価な…

2019/07/21(日)

内藤礼の奥(という土地があるらしい)への旅を記録した『OKU 地上はどんなところだったか』を読む。開いてすぐに涙が溢れた。自分がこの世に感じる切なさが、どういう理由から来るのか、少しだけわかった気がした。(完璧な自然と、決して交われない肉体。…

2019/07/20(土)

また夢をよく見るようになった。体育館に首のない遺体が男女男女男女の順で並んでいる。駐車場で連れの男性が集団リンチに遭い、二人分の遺体がつまれた車に乗って捨ててこいと脅迫される。大量の魚をさばいていると腹の中から寄生虫が出てくる。無理やり乗…

2019/07/19(金)

夜、友達とお酒を飲む。いろいろな話をした。仕事の話、子供の話、名付けの話、性の話、創作の話、そしてまた仕事の話。ステークホルダーという言葉がある。利害関係者、というやつ。そういうのがわたしたちの間にはなく、だからいろんな話ができる。利害関…

2019/07/18(木)

きのうよりは幾分か気分がましになったが、まだやっぱり重い。腕にじんましんができている。夕方、ふたつ面談があった。小学校と、学童。小学校の先生に、長男の欠点をいくつも挙げられ、彼女にはまったく悪気はないのだと思うが、不意に泣き出しそうになっ…

2019/07/17(水)

朝から気分の落ち込みがひどく、鬱々としていた。何もないのに涙が出る。不満もないし、不都合もない。ただ、外部からの刺激に非常に敏感になっている。心配した編集者が電話をくれて雑談をした。低いテンションのまま話す。やっぱり、ときどき涙が訳もなく…

2019/07/16(火)

涙が不意にこみ上げることがある。なんだか切ない、寂しいような気持ちになって。きれいなものや無慈悲なものに細かく傷をつけられるようで辛い。よく生きていられるな、という気持ちになる。少しずつ落下している感覚。

2019/07/14(日)

午後、新卒で入った会社の同期が京都に来たというのでかもがわカフェでお茶をする。わたしはもともとある実用書の出版社に勤めていて、お互いに営業をずっとしていたのだけど、彼は今は制作事業部にいるのだという。仕事が好きだしおもしろいと言っていた。…

2019/07/13(土)

久しぶりに大学時代からの友人に会った。彼女の家には大学生のときに泊まったり遊びに行ったりしたことがある。10年ぶりくらいに訪れた彼女の家は、やっぱりきれいに片付けられていた。彼女はわたしが会ったなかでたぶんいちばんちゃんとしている女の子だ。…

2019/07/12(金)

ずっと家で原稿を書いているので、外に出るのが億劫になりがちだ。だからお昼ご飯をいつもどうしようか迷っていて、作るのも億劫、外に出るのも億劫、もう抜いてしまっていいかなあとも思うんだけど、心も体も老けていくような気がして良くないなと思う。そ…

2019/07/11(木)

『経営者の孤独。』の発売日。午前中から昼にかけて、新しい仕事のインタビューだった。お蕎麦屋さんで、ご馳走になる。緊張していたからか、すぐにお腹を壊した。お腹を壊さないようにあったかいお蕎麦を頼んだのに。何を食べるかは、あまり関係ないのかも…

2019/07/10(水)

文章が書けなくなるときがある。書いても書いても、全然つまらない。こういうのが書きたいんじゃないのに。でも、締め切りは迫ってくる。なんだか泣けてくる。「もういいや」と諦められたらまだ楽なのに、それもできない。こんなこと、これからも何度もある…

2019/07/09(火)

写真は何を撮るかではなくどう撮るかである。と言ったのは、誰だったろうか。その言葉のとおりに世の中を見ていると、確かに「何を」撮ったり書いたり描いたりしているものは多いけれど、「どう」を感じさせるものは少ないのかもしれない。多分そっちのほう…

2019/07/08(月)

出張から帰ってくると(と言ってもきのうは日帰りだったけれど)掃除をする。家を空けると家が荒れる。埃がたまったり、床がざらざらしたり、洗面所に髪の毛がへばりついていたり、ゴミ箱にゴミが溜まっていたり。1日でよくもこんなに、と驚くほどに。わたし…

2019/07/05(金)

もうすぐ七夕だ。次男の保育園で短冊をもらった。長男は「ノーベル賞をとれますように」という願い事を書いておいてねと言って、学校に行ってしまった。まだ話せない次男のかわりに「みんな元気に楽しく過ごせますように」と書く。それがいちばん。たとえノ…

2019/07/04(金)

有栖川駅へ取材へ行く。毎月、嵐電沿線の各駅の街をまわってエッセイを書くこの連載を始めてから、月に一度は必ず見知らぬ土地に身を置くことになった。ここに住んだらどんな気分だろうということを毎回想像する。自分は本当に容量が少ない人間だと思う。体…

2019/07/03(水)

久しぶりに街へ出て打ち合わせ。一端の社会人として生きているような気持ちになる。だけど、帰ったら息子に「プール帳にはんこが押されてなくて入れなかった」と泣き顔で言われた。送った請求書も切手が貼られていないと返ってきた。次男のおむつも一枚もな…

2019/07/02(火)

溜まっていた事務仕事をいろいろと片付け、およそ2週間ぶりにプールへ行った。30分だけ泳いで帰る。ジムにいる方はどうして友達ができるんだろう。もう通い始めて1年が経とうとしているが、友達どころか知り合いもできない。わたしよりあとに入ってきた若者…

2019/07/01(月)

原稿を2本書き、京都新聞の記者の方に書籍『経営者の孤独。』に関する取材を受けた。ありがたい。「こんなに緊張するのは、山田洋次監督への取材以来です」と言われた。なぜだろう。温かいルイボスティーを出した。胃腸が弱いので、あったかいのが助かります…

2019/06/30(日)

朝起きたら雨が降っていた。梅雨だ。長男をプールに連れていこうと思ったら水着を学校に忘れたらしく行けなかった。少し仕事をして、それからずっと本を読んでいた。二冊読み終わる。あともう少しでもう一冊読み終わる。ほおに赤いかぶれができている。最近…

2019/06/29(土)

アパホテルで2時に寝て、5時に起きる。そこから1時間ほどうだうだとしていたらまた寝てしまって、起きたら8時半だった。10時に編集者と喫茶店でモーニングを食べ、打ち合わせ。午後はヒカリエに小倉ヒラクさんの展示を観に行く。ヒラクさんがお友達をわたし…

2019/06/28(金)

東京出張。ポプラ社へ。柳下さん、天野さん、だんごさんと、クラウドファンディングの発送作業をする。全部で169名の方にご支援いただいた。宛名を書きながら、梱包しながら、とてもありがたい気持ちになる。この本を読みたい、手にしたいと思ってくださる方…

2019/06/26(水)

今日は、父親のことを思い出していた。彼はわたしよりもずっと背が高い。183センチある。人の誕生日を覚えるのが好きで、お祝いするのも好きで、どこかへ行ったらお土産をたくさん買って帰ってくる。人になにかしてやるのが好きなのだ。父はわたしのことをた…

2019/06/25(火)

この日記を書くのが次の日の午前中になってしまうのは、いつも夜になると力尽きてしまうからだ。最近、朝目が覚めたとき、少し気分が落ち込んでいる。以前はもっとひどくて、朝起きるたびに死について考えていたけれど、最近少しずつまたそうなってきている…

2019/06/24(月)

昨日の日記の日付けが7月23日になっているというご指摘をいただいたので修正する。もう7月だと思っていた。疲れているのかもしれない。今月は気圧の変化も多かったようだし。一日家で原稿を書く。ときどき本を読んだ。きのう買った、坂口恭平『cook』、イ・…