文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2018/03/13(火)

宿には行かず、一日中在宅。

今手元には3つの図書館から集めてきた資料が20タイトルほどある。最初は情報がなじまず、点と点と点でしかなかったのだけれど、実際に舞台となる街へ帰り、その地の図書館の司書さんと話をしただけで、もう一度読み返すとそれらがふんわりとつながり始めたので驚いた。

あ、ここにこれまで書いてきた小説を乗せられるかもしれない、とふと思った。まだわからないけれど。でも、これまでフィクションでしかなかったものが、リアルと少しずつつながっていく感じはする。

多分今やっているのはすごく苦手な作業だと思う。わたしは歴史や地理を避けてきた。歴史や地理はなんとなく自分を傷つけるものだと思っていた。それで、個人の内面や、想像・空想に偏った気がする。そんなことを、本をめくりながら初めて思った。


不安で、怖い。まだ見通しが立たない。気ばかりが焦る。それはきっと、やったことがないことだから。触れようとしたことがないものだからだろう。

その上でまだ、自分が書けるものを読みたい。