文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2018/03/16(金)

20代前半、すごく運転が荒かった時期がある。荒く運転してもなかなか事故は起きないものなのだな、ということに気づいてから、ゆっくりと運転は荒くなっていった。自分でもそれはわかっていた。

ある日、高速道路で「あ。車線変更しないと」とふと思い、ウインカーを出さずにハンドルを切った。すると、後ろからすごいスピードでトラックに追い越された。至近距離でトラックが横切り、わたしは思わず目をつむり、「死んだ」と思った。

目を開けると、死んでいなかった。車は無傷で、変更した車線を変わらず走っていた。
心臓がどきどきいっていて、ハンドルを握る手がぎち、といった。
「生きてるな」
と思った。

それからレンタカーを駅前の店に返して、船橋駅の近くのファミレスで、ひとりでご飯を食べた。


自転車に乗って車道を走っていると、時折それを思い出す。
本当の〆切はきっと、突然来る。

もう少し待っていてね、とまた思う。
今度は〆切の神様に。


今日は宿に行かず、ずっと家にいた。昨日よりもずいぶん寒い一日だった。