文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2018/04/08(日)

宿には行かず家にいた。
昔買った写真集を見て、昔好きだった曲を聴いた。そして髪を短く切った。

18の、ひとりで暮らしていたときの気持ちに時々戻りたくなる。
ひとりで本を読み、ひとりで音楽を聞き、ひとりでふとんを敷いてひとりで電気を消してひとりで眠っていたころ。
あのころわたしはまだ未成年で、社会のことなんてまるでわかっていなくて、それでもひとりでちゃんと生活をしていた。箱ティッシュも洗濯物を入れる籠もカーペットも厚手のコートも、わたしには要らないって思っていた。そしてそれらなしで生きていた。
あのころの気持ちに時々戻って、あのころの目でいまの自分を見ていると、いてもたってもいられなくなって、わたしはものをたくさん捨てる。

生きるとは変わらないものを最小限に抱えながら、最大限に変わっていくことなんじゃないかと思う。