文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2018/07/12(木)

「経営者の孤独」という連載の第一回目が明日公開されるとのこと。
今日は、その二回目となる方のテープ起こしをしていた。テープ起こしには非常に時間がかかるが、この作業を外注した場合、なんとなく原稿の強度が落ちるような気がして手が抜けない。もう一度取材のライブ感を体験する作業でもある。そして、理解を深める作業。ああ、言葉が強いなあ、と思う。そういう言葉に出会うと嬉しくなってしまう。それと同時に寝込むわけだけど。そうやって、強い言葉をわたしのなかに取り込み、また出して、読まれていく。自分は血管のようだと思う。だから、柔軟で、詰まりのない、そんな血管でありたい。破れてしまわないように。きちんと、押し出せるように。

だけど今日は非常に体調が悪かった。体調とメンタルは繋がっているので、メンタルもよくなかった。ふと、山本直樹の「青空」というタイトルの短編を読みたくなる。どの本に入っていただろうかと、本棚を探る。わたしはあの短編を読むと、非常に寂しくなると同時に、ああ、わたしひとりではないと思う。ドラッグの話はあまり好きではないが、この話は別だ。山本直樹の漫画に出てくる女の子たちは、みな寂しそうで、凛としていて、諦めていて、しぶとくて、美しいなと思う。短編は見つけることができた。山本直樹の作品で、「青空」の彼女がいちばん美しいように思う。

昼に何も食べる気にならず、とは言え食べねば弱ってしまうので、お味噌汁をごはんにかけて食べた。それからバナナ。

「バンゴハン、作らなくちゃ」と「青空」の彼女はソファに座ったまま言うのだ。

今日でいったん区切りを思っていたのだけど、思うように作業進まず。

今日は小学校の個人面談があった。
もうすぐ夏休みだという。朝顔を持って帰る。