文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2018/07/24(火)

「経営者の孤独」の原稿に向かう自分が、どうも肩肘張っているように思う。

編集者が
「あれは経営者の孤独を書いているんじゃなくて、土門さんの孤独について書いているんだよね」
と言っていて、「そう」と思った。

わたしは何を書くにしても、自分のことを書いているように思う。
そうでなければ、わたしが書く意味はない。わたしよりもずっとうまく書ける人がいるのだから。

だからこれは経営者の孤独ではなく、わたしの孤独について書いているんだよ、と自分に言い聞かせる。萎縮してしまっているわたしに。


オンラインで「経営者の孤独」の編集会議をする。
ビデオ通話での会議というのが苦手だった。途中でぶつぶつ音声が途切れたりするし、温度感が伝わってこないことがあるからだ。
だけど、今回の会議はしっかり声が聞こえたように思う。

「編集会議は人格否定の場」みたいなことを、編集者はよく言っている。
それを聞いて、否定されるくらいなら、素の人格はせめて出したいもんだと思った。人格も出しきれず、否定もされるんじゃ、たまったものではない。だから、ちゃんと思ったことは、うまく言葉にしなくても、言ってしまおうと思うようになった。
今回のオンライン会議でそれをしたら、「あーうまく言えないんですけど」とか言って頭を抱え、髪の毛がぐしゃぐしゃになっている自分の姿がうつっていたけれど、それでいいのだろうと思う。