文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2018/09/05(水)

明日は父の誕生日なので、奈良漬を買いに行く。父はひどい偏食で、食べられるもののほうが少ない。そのうちのひとつが奈良漬なのだった。

父とは13歳のときに別居しているので、他の人の「父」よりも距離がもしかしたら遠いかもしれない。思春期に離れることができたので、衝突をしないで暮らすことができた。わたしは母を泣かせるよりも、父の傷ついた顔を見るほうがいやだった。父の前だと、優しくしっかりものの女の子を演じるところがあった。

多分いまでもそうなのだ。奈良漬は、父が仕事から帰ってくる、遅い時間に届くようにした。