文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2018/10/16(火)

朝がたに友人の、昼がたに義妹の、出産報告を受ける。どちらも女の子で、どちらも写真をLINEで送ってもらった。とても、とても、かわいい。見ていると、ふわあっとにおいが漂ってくるようだった。乳の、血の、あったかいにおい。

生まれたての女の子には、贈り物のようにすてきな名前がつけられていて、ひとりは「みちる」、ひとりは「汀」ということだった。みちる、なぎさ。口のなかでつぶやくと、ほんわり温かみが広がるようだ。
みちるとなぎさはいつかどこかで出会うだろうか?

この世界に、女の子がふたり増えたのだなと思う。
それはまるで、この世界に花が増えたような感覚だ。

わたしの名前は「蘭」だけど、わたしが生まれたときもそのように感じてくれた人がいるだろうか?

「蘭って、潔くて華やかで、いい名前」
そんな話をしたことがあった。

長く咲かなくていい。何度枯れても、また咲けばいいんだ。
小さな女の子たち。