文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2018/10/26(金)

「リアリティとは何だと思いますか?」という質問を受け、「そんなこと初めて考えたな」と思いながら「リアルであることとリアリティがあることは別だと思います」と答える。「リアルであっても自分ごとじゃないことってたくさんありますよね。遠くの国の紛争もそうだし、同じ国のなかで起きる自然災害だってそう、実際の映像を観ても『そうかあ、大変だな』と思うだけのことってたくさんある。じゃあリアリティって何なのかなって考えたら、共感だと思うんです。なんかこの人の気持ちなんかわかるな、っていう、体験したことないのにすごくわかるなっていう、それがリアリティなんだと思います」

ぺらぺらと話しながら、「そうか」と思った。「共感」というのは、小説を書くときに、編集者に言われていたことだ。それが自分のからだから自然と出てきたのがおもしろかった。