文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2018/11/07(水)

このあいだ編集者と話していて、作品づくりにはメタファーとして、木から像を彫りだす感じと、粘土から像をつくりだす感じがあって、前者は木の中にある像をそのまま外に出そうという無心な気持ちでやるけれど、後者は「もっと鼻を高くしてやろう」とか「目を大きくしてやろう」とか雑念が入りやすい気がする、と言っていた。

そのときわたしは女の子の顔について考えていて、自分の顔のよいところを活かそうとするのは前者で、自分の顔の悪いところ(嫌いなところ?)を直そうとするのは後者なのかなと思った。それは化粧に顕著に表れる。

自分の顔のよいところを見つけるには、自分の顔と向き合い、じっと見つめて探すしかない。よいところはあるのだ、と信じながら。

それは作品にも同じことが言えて、やはりこちらもじっと読んで探すしかない。この作品には大事なことがすでに書かれてあるのだ、と信じながら。

今日は4章の途中まで改稿をした。