文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2018/11/27(火)

近所のお地蔵さんの掃除当番がまわってきたので、次男を保育所に預けたあとにバケツと雑巾とひしゃくを持って出かけた。道路に面しているので、排気ガスで桟や屋根が汚れている。ゴシゴシと拭いていたら、次男と同じクラスのこどものお母さんが通りがかった。すごく驚いた顔をして「お地蔵さんの掃除当番ですか」と言う。わたしは「はい」と自然とにっこり笑って答えた。まるで優等生に見えたんじゃないか。彼女たちが去ったあとにそんなことを思った。お地蔵さんを掃除していると、いろいろなことが免除されるような気がした。手を合わせて、帰る。

帰ってから小説の改稿、キャッチコピーの修正、テープ起こし、インタビュー記事への写真のあてこみ、などをする。やっぱり午前に小説をやるのがいちばんいい。ほかのこと→小説よりも、小説→ほかのことに切り替える方が楽だ。

ひとりで仕事をしていると、いろいろな人のことを考える。今誰と一緒にいるんだろう。どんなことを話しているんだろう。お昼ご飯を食べに行ったり、打ち合わせに行ったり、しているんだろうか。わたしは誰かと毎日過ごす環境にかつていたけれど、今はひとりで、時々ひとりごとを言いながら仕事をしている。ずっと家の中。だから、夜は映画を観る。外のあたらしい空気を吸いたくて。今日は『君の名前で僕を呼んで』を観始めたが、予告編がおもしろすぎて、それで時間を食ってしまい、こどもを寝かしつける時間になってしまい、本編は15分も観られなかった。音楽がうつくしい映画だ。