文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2018/12/19(水)

何年生きてもマニュキュアを塗るのがうまくならない。ラメの入った色だと光の加減で誤魔化せるが、気に入っているきれいな赤色だとよれたりかすれたりが目立つ。

マニュキュアを塗るのはへたくそだけど、こういう自分のなかにある女の子らしさに癒されることってあるなと、背中を丸めて足の爪に小さな刷毛で色を乗せながら思う。

例えばまぶたにきらきらの粉を乗せるとき、薄いハンカチにアイロンをあてるとき、かわいい雑貨を見て「かわいい」と反射的に言っちゃうとき、ケーキ屋さんで目を輝かせて迷いに迷うとき。わたし自身が、わたしのなかにいる女の子を感じ、それに癒される。ナルシシズムかもしれないけれど、自分のなかの女の子のことは死ぬまで守っていきたい。彼女がいなくなってしまったら、どんなに人生は味気なく乾いたものになってしまうだろうなと思う。