文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2018/12/26(水)

「星空の中泳ぎゆく最愛のあなたも届かぬ自由を抱いて」

今年詠んだ短歌の中ではこれが一番好きかもしれない。
ときどき、陽が落ちたあとなんかに自転車に乗っていると、この短歌を思い出す。この短歌を詠んだのが夜中に自転車に乗っているときだったからだと思うけれど、口のなかで転がすたびに「ああそっか」と思う。ああそっか自由なのか。そして、「この短歌いいな」と小さく自画自賛する。

短歌の良いところは持ち歩きができるところ。短い歌は覚えられるから、欲しいときにすぐ頭から口を通して取り出せる。そして、きらきらしたかけらのはかない輝きに励まされるみたいな、そんな気持ちになる。