2019/01/16(水)
1日家で執筆。ご飯中も資料を読みながら。子供の頃もよくご飯食べながら本を読んでた。たいていひとりで食べていて、叱る人がいなかったからだ。いまはわたしのほうが子供を叱る立場になっている。やれ肘をつくな、やれ茶碗を持て、やれテレビは消せ。本を読みながら食べるなど言語道断である。でもひとりになるとやってしまう。ママはずるいと、子供たちは言うだろうか。
狭い長屋の一室で、雨漏りがしていて、天井も床もところどころ腐っていて、台所の勝手口を開けたらドブが流れていて、そこをねずみがよく走っていた。
そんな家で育った女の子が、どきどきわたしの心のなかから目を借りて、わたしの子供たちをのぞいている。
「いいな、まともな家に住んでて」
ほんとだね、とわたしは言う。
そういうとき、自分の子供を羨ましがっている自分に気づく。
自分の子供が、自分とはちがう世界の人間に見える。
その女の子は、行儀悪くご飯を食べてるときには出てこない。