文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2019/01/28(月)

誤解をおそれずに言うならば、小説を書くときには、ある意味で閉じているものが書きたいと思う。卵の殻みたいに。
それは決して、世界に対して閉じているんじゃなくて、共同体に対して閉じているというのかな。わたしは「社会」に属しながら、「社会」とつながっていないところで書きたい。そんなことが可能なのかはわからないけれど。ひとりの部屋で書きたい。ひとりぼっちの気持ちで書きたい。それは閉じているというよりも、つながっていない、縛られていないということかもしれず、自由であろうとすることかもしれない。心が自由であることは、書くときにすごく大事なことだ。