文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2019/02/07(木)

だいぶマシになったものの朝になってもまだ気分が塞いでいる。昼頃には手が動かなくなってきた。今週末は3連休で、締め切りも目白押しなのに。気づくとネットサーフィンに走りがちな自分に嫌気がさし、重たい腰を上げてプールに行くことにした。1時間で帰ってこようと決めて。

昼時に行ったからか、今日は人が少なかった。その中を、がむしゃらに泳ぎ続ける。クロールと、最近少しずつできるようになってきた平泳ぎも交え、25mを折り返して泳ぐ。1往復するたびウォーキングコースに行き、息を整え、また1往復。

たくさん全身を動かしながら、「なぜ自分はこんなに塞いでいるんだろう?」と考えた。わかんないなあ、わかんない。わっかんないなあと頭のなかでなんどもなんども叫びながら、がむしゃらに腕だの脚だのを動かす。

ふと「あ、わかったかも」と思ったのだった。
腕をすいっと水面に水平に動かしたら、しゅわしゅわしゅわっと泡ができてきれいだった。わたしはなんどもなんどもそれをした。この感じなんだっけ、と思いながら。それは、小学生のときのあの感じ。川の水面に石を投げるみたいな、影おくりをして空に白い自分のかたちを作るみたいな。

お金にも、人にも依存しない、自分でいますぐ生み出せる楽しみみたいなのを、作ったらいいんじゃないかなあと思った。写真を撮るような。短歌を詠むような。料理をするような。世界と遊ぶ感じ。

そういうのって自由だなあって思う。
「こどもみたいに」っていう言葉の意味が、今やっとわかったような気がした。

からだをふいて、服を着て、外に出たら、だいぶ気分が晴れていた。