文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2019/06/21(金)

朝、テレビで柳美里さんを見た。彼女は小説について、「触れてほしくない傷あとのかさぶたを剥がしてえぐりながら書く感じ」みたいなことを言っていた。わたしは、中1のときに彼女の作品を初めて読んだ。『家族の標本』。すごく衝撃を受けたのを覚えている。そのあと何冊か読み、それから『ゴールドラッシュ』を読み、辛すぎてこれ以上読めないと思い、それ以来、彼女の作品は一切読んでいない。
『ゴールドラッシュ』を書くときには、7か月間離島にひとりこもりっぱなしになって書いていたらしい。書き終えたときには、「魂をここに置き忘れてきた」と思ったのだと。
もう一度読んでみたいと思った。いまなら読めるかな。

一日、小説の改稿。汗と涙が、本当に出る。辛い。