文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2019/07/21(日)

内藤礼の奥(という土地があるらしい)への旅を記録した『OKU 地上はどんなところだったか』を読む。開いてすぐに涙が溢れた。自分がこの世に感じる切なさが、どういう理由から来るのか、少しだけわかった気がした。

(完璧な自然と、決して交われない肉体。すでに完全なこの世界で、それでも何かものを作ろうとするのは、決して交われないからなのかもしれない。しかも不完全なものを。その切なさ、その愚かさ、その愛おしさ)