文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2019/08/06(火)

次男の看病をしながら仕事。夜、『わたしを離さないで』を読む。うすい紙を幾重にも慎重に重ねていくような、繊細な小説。静けさと緊密な空気に、読んでいてどきどきした。途中で苦い涙が出る。感動して大泣きするときの涙とは違う。多分、自分のすごく奥のほうを、細い細い針で刺激されたからだ。