文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2019/08/12(月・祝)

朝、夫方の祖父母のお墓参りへ。しきみを買って、ぞうきんでお墓を拭き、お線香をあげた。わたしも祖父母のお墓参りをしていたら、少しは人生観が違ったのだろうなと思う。今度行ってみようかな。ものすごく行きにくい場所にあるけれど。
自分は死んだらどうなるんだろう、誰かがちゃんと弔ってくれるんだろうか。そのときのことがあまりちゃんと想像できない。母に海に散骨をしてほしいと言ったら怒られたけど、そんなことしたらもっと寂しくなるだろうか。

生きることが切ない。美しいものを見たり愛おしい人に出会うと涙が出そうになる。その美しいものや人とどうしてもひとつになれないことが切ないのか、いつか必ず別れが来ることが切ないのか、自分が絶対に満たされないことが切ないのか。もう死んだほうがましだと思うほどに切ない気持ちになることがあるけれど、それでもなんとか生きている。なんとか生きて、子供を育てたり、お墓をきれいにしたりしていて、まるで人真似をしているようだなと思う。人真似でもいい、死ぬよりはましだ。とにかく生きねば。
そんなことを思いながら生きてきたし、これからもきっとそうだと思う。

思いつきでNetflixに入って、「クィア・アイ」という番組を観た。なんだかじわじわと癒されるような番組だった。こんなふうに優しくなれたらいい。わたしは切ないだけで、まだ全然優しくない。