文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2019/09/07(土)

午前、写真のワークショップで写真集を作る。糸綴じの手製本。穴を開けて、針で糸を通し、本を縫っていく。午後、10部限定で販売。同じく生徒だったおじさまの、カメラ仲間の方々が多く訪れ、そのうちのおひとりであるマダムがわたしの写真が表紙の一冊を買ってくださった。こういうふうにお友達が興味を持ってくれるのはうれしいよな、年をとってからもこういうお友達がいるというのは財産だなと思う。10部はすぐに売り切れたようだ。よかった。

夜、ナンバーガールのライブを観に、なんばまで向かう。ナンバーガールはわたしがこの世でいちばん愛しているバンドである。最初の一音で涙がこみ上げた。心の奥底からずるずるとわたしがこれまでに実際に感じてきた感情がひきずり出され、神社や、通学路や、側溝や、駐輪場や、夜の部屋や、そういったものが次々と思い起こされた。わたしはあらゆる場所にひとりで立っており、この音楽とともにあったなあと思った。17年だよ。17年が過ぎて、今なおこんなにかっこいいなんて。本当にすごい。わたしにこんなに好きなバンドがあってよかった。