文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2019/09/19(木)

読まないと書けないなって思う。よい文章を読まないとよい文章が書けない。以前写真家の方が「自分よりもよい写真家を見ると、嫉妬してもうそのショットが撮れなくなるから、あまり見たくない」とおっしゃっていた。わたしにその感覚はない。嫉妬は人にはするが文章にはしない。よい文章を見るとよい文章を書けそうな気がしてくるからだ。だからわたしはよい本を読んでいたい。つねによい文章に触れていたい。最近わたしは、よい文章を読んでいないのかもしれない。よい漫画を読みよいドラマを観てよい写真を見たけれど。それらとよい文章がもたらすものは少し違う。直接的なのだ、だって同じ文章だから。直接的な油になる。わたしの中の機械を動かす。

書くのは楽しくない。だからわたしは、必要なものしか書けない。明日もまた書こう。