文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2018/08/28(火)

たいてい、家で朝から夕方まで原稿を書いている。
ずっとひとりでいるので、ひとりごとを言うほかは喋らない。時折宅配便の人や生協の人が来るが、急に鳴るチャイムに驚き、声があまり出ないことがある。

それでいて、取材のある日には、初対面に近い方に向かって「孤独とは」「仕事のやりがいとは」「モットーとは」などと内面の深い部分を掘るような質問をする。その落差が激しいのだろうか。普段の自分がきちんと人と話せているのか、わからなくなるときがある。どれくらい距離を詰めていいのかわからないので、どうも距離を開けようとしてすぎているような気がする。

昨日、「土門さんは人の話を聞くとき、肯定から入って相槌をうつね」と言われた。「ああ、そうかも」と言ってから、確かに肯定だと笑う。そういう会話のやりとりが、なんだか非常に尊いように思えた。わたしは今、自分がすごく濃くなっているのかもしれない。自分という存在が、煮詰まっているような気がする。それは辛いことだ。

原稿を書いていたら今日はなんだかとても気が散った。子供らが持って帰ってきた地蔵盆のお菓子の袋から果汁グミを選び取り、食べる。案外おいしくて、半分以上食べてしまった。

今日は早く眠ろう。