文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

2018/07/31(火)

原稿ふたつの〆切の日。朝起きたら、かぶとむしの虫かごの蓋が開いていて、オスのかぶとむしが脱走していた。次男を送ると、ソファにいた。このままだといつかお尻で潰してしまいそうだったので、虫はとても苦手なのだけど、つかんで虫かごに入れる。指の間…

2018/07/30(月)

午前、ホナガヨウコさんへインタビュー。話していて、泣きそうになる。「からだ」という、わたしにとっても大きなテーマについて、彼女と話せてよかった。彼女のように、努力家で理性的でありたい、と思う。いや、理性的であるために、努力をしている、とい…

2018/07/29(日)

午後4時。いま喫茶店だ。月末締め切りの短編小説を書いている。とても寒くて、スカートから出た脚と足が冷たい。店の奥で、母親と小学生くらいの娘が、背の高いひとつのパフェを、ふたりでつつきながら食べていた。ふたりとも眼鏡をかけていて、よく似ている…

2018/07/28(土)

クレーンが好きだなと思う。 工事中というのは、安心する。 台風が来るという。 雨戸を閉め、冷房をかけ、ふとんにもぐる。安心する。 まだ、不調なのだろう。 どこにも行きたくないし、行くのなら思い切り遠くへ行きたい。

2018/07/27(金)

次男は口のなかにぶつぶつができ、痛がっていて、ものがうまく食べられない。痛いので口を開けっ放しにしており、よだれがひどい。夫が有給をとってくれたので、愛知の前後というところへ取材に出かける。ゆうべ次男の夜泣きがひどく、わたしは音をあげ一階…

2018/07/26(木)

朝、なかなか起きられず。無理やり起きるも、お弁当は間に合わない。長男に「コンビニで好きなものを買っていこう」と言うと、とても喜んだ。彼はハムチーズエッグサンドと、海老マヨおにぎりを選んだ。学童にそれらを持っていかせる。次男がまったくごはん…

2018/07/25(水)

不調。

2018/07/24(火)

「経営者の孤独」の原稿に向かう自分が、どうも肩肘張っているように思う。編集者が「あれは経営者の孤独を書いているんじゃなくて、土門さんの孤独について書いているんだよね」と言っていて、「そう」と思った。わたしは何を書くにしても、自分のことを書…

2018/07/23(月)

朝から原稿。途中でまったく手が動かなくなり、一旦寝室に上がる。クーラーをつけ、少しだけ寝た。ぐっすりと、深い眠りだったように思う。でも夢は見た。妊婦の友人のお腹を、誤って強く叩いてしまう夢だった。はっとして目がさめる。それからまた下に降り…

2018/07/22(日)

編集者から小説の原稿を受け取る。編集校が入った原稿。ひとつひとつ、彼が手書きの青字を説明していく。数日ぶりに見た自分の小説の原稿に、胸がつまりそうになる。小説の前で自分は丸裸だと思った。泣きそうになりながら、ひとつひとつ説明を受ける。とこ…

2018/07/21(土)

頭の中でずっと同じ曲が流れている。つい口ずさんでしまいそうになるが、頭の中で流れているのが音源そのものをきちんと再現したものであるので、それが壊れてしまうのがいやで、口ずさまない。ひとつの曲のなかに自分の全体が浸っているようで、何だか守ら…

2018/07/20(金)

朝から原稿。 集中が途切れながらも、夕方まで。 右肩と後頭部が痛い。冷房で身体が冷えている。 夕方、雑誌に掲載する打ち合わせをしに、喫茶店へ。 なにを書くにしても、私的なものを書きたいなと思う。 わたしの中を静かにさせて。誰もいない、海辺の部屋…

2018/07/19(木)

名古屋へ日帰りで出張へ。帰りの新幹線は、ディレクターさんと一緒に乗る。「冷たい飲み物と甘いものを買って、お話しましょう」と言う。素敵な提案のしかただと思う。改札手前のコンビニエンスストアへ寄る。わたしが赤福を手にとると、彼が振り向いて「し…

2018/07/18(水)

編集者から電話をもらう。「提案があるのだけど、これから週に一度は何もしないで休む日を作ったらどうかな」と言われ、驚く。これから書く予定の原稿は複数あり、小説の改稿ももちろんある。取材だってもう数本決まっている。フルエンジンで取り掛からねば…

2018/07/17(火)

取材で名古屋へ。作業療法士の方にお話をうかがう。「そのひとらしい生活にできるだけ近づけるように」と彼女は何度かおっしゃっていて、素敵な言葉だなと思った。わたしらしい生活って、すごくささやかなことなんだろう。自転車を漕いで京都の街を走るとか…

2018/07/16(月)

メキシコから帰ってきた友人に久しぶりに会った。髪の毛が金色になっていて、少し痩せていた。日本は湿気が多いという。メキシコは湿気がなく、頭痛など起こらなかったらしい。わたしも彼女も頭痛持ちなのだ。羨ましいなと思う。湿気の少ないところに住んで…

2018/07/15(日)

きのうかぶとむしが死んだ。わたしはかぶとむしが触れないし近づくことも苦手なので、ほとんど長男に任せっぱなしにしてしまっていた。かぶとむしが、頭と胴体がばらばらになっているのを見て落ち込んだ。あと2ヶ月は生きられたはずなのに。くらい気持ちで外…

2018/07/14(土)

暑くて暑くて、昼過ぎには外に出られなくなった。長男に祇園祭りに行こうとずいぶんしつこく誘われたが、断った。 どこにも行きたくないのに遠くには行きたい。

2018/07/13(金)

連載『経営者の孤独』が始まった。 bamp.is 媒体に載った自分の文章をもう一度読む。うん、大事なことが書かれている。改めてそう思い、じゃあ行っておいでね、という気持ちで、世に送り出す。鳥みたいな。みんなの心に少しの時間留まって、何か温かみとか、…

2018/07/12(木)

「経営者の孤独」という連載の第一回目が明日公開されるとのこと。今日は、その二回目となる方のテープ起こしをしていた。テープ起こしには非常に時間がかかるが、この作業を外注した場合、なんとなく原稿の強度が落ちるような気がして手が抜けない。もう一…

2018/07/11(水)

来月ラジオに出演することになったので、その打ち合わせへ自転車で行く。非常に暑い。着いたら自販機で好きな物を選んでいいと言われ、いろはすを買っていただいた。なるべく水を飲むようにしている。打ち合わせの相手の方が、わたしの書いたものをよく読ん…

2018/07/10(火)

とても暑い日。進々堂で編集者と話す。文学と文芸の話。写真の話。新しい小説の話。新しい小説のイメージについて。話しているうちに、ああ書きたいなと思った。書く前から、こんなにも愛おしい。長編になるだろう。きっと静かな。プリンを食べ、コーヒーを…

2018/07/09(月)

放火されるのを待つ夢を見た。逃げるほうがいいか、ここで見張っていたほうがいいか、悩みながらうろうろと家の中を歩き回っていた。目が覚めて、ほっとする。最近悪夢をよく見る。悪夢の良いところは、目が覚めたときに、現実がずいぶん良く見えるところだ…

2018/07/08(日)

ゆうべから、呉市に住んでいる父と母に何度かけても電話が通じない。LINE通話もなぜか繋がらなかった。母はわたしが幼い頃から、れんが通りという商店街でスナックを営んでいる。れんが通りは今回の大雨で浸水被害に遭ったらしい。母の店も水浸しなのだと聞…

2018/07/07(土)

山の上ホテルという名前は、大学時代に図書館で覚えた。研究のために参考文献としてひく文芸誌の目次のところに、そのホテルの広告がいつも載っていた。やわらかな手書き文字。自然に、わたしはそのホテルに憧れをもつようになった。だけど、泊まることはき…

2018/07/06(金)

京都では大雨。JRが止まり、新幹線も1時間近く遅延していた。小学校は休校で、わたしは東京出張。様々なやりとりをし、なんとかひかりに乗る。のぞみはぱんぱんだった。新幹線のなかで、小説の赤入れの続き。これを書いたのが自分なのかと思うと不思議な気持…

2018/07/05(木)

目がさめると3時半で、開け放していた窓から大雨が部屋の中に振り込んでいた。前日、ベッドで文章を書いていて、MacBookAirを床に置いた記憶があったので、さっと血の気が引く。見たら眠る前にちゃんと棚の上に置き直したらしい。本当にほっとした。今後絶対…

2018/07/04(水)

昨日の続きを書く。原稿を出したあと、編集者から電話があった。彼は「本当に、すばらしい」と言った。「これを書くのは大変だったでしょう?」そう言われ、正直に「大変だった」と言った。「そうだと思うよ。本当に、お疲れ様でした」その言葉に、どれだけ…

2018/07/03(火)

「ひとり」を感じる文章が好きだなと思う。たいてい文章はひとりで書いているものだと思うが、ひとりじゃない、にぎやかな文章というののほうが多い気がする。不特定多数の他者が内面化された文章というのだろうか。ときおり、ああ、この人はひとりぼっちで…

2018/07/02(月)

蝉が鳴いている。自転車に乗っていたらぱらぱらと青空から水が降ってきて、あっという間に大雨になった。夏だ。昼は、コーヒーと、パンの切れ端と、きのうの残りの鶏肉を食べた。ひどい昼食だな、と思う。でも、食べ過ぎると頭が働くなるので、食後の感じは…