文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

2018/05/31(木)

次男が熱を出し、小児科へ。待合室にて『鈴木いづみ 1949-1986』を読む。鈴木いづみは'60年代後半から’70年代にかけて活動した作家だ。もともとはモデルをしたり、女優もしていたりしていたらしい。大学時代、図書館に彼女の全集があった。茶色とかえんじ色…

2018/05/30(水)

編集者が、彼の書いた文章を送ってくれた。「改稿について参考になれば」と言って、初稿と第三稿を。データを見てみると、第三稿のほうがボリュームが少ない。刈り取った、ということなのだろう。わたしはその文章をゆっくり読んだ。人の改稿前・改稿後の文…

2018/05/29(火)

このあいだ『小説家を見つけたら』という映画を観た。小説を書きあぐねていて、何かカンフル剤になるようなものはないかな、と思って、タイトルだけで決めた。TSUTAYAで借りて、家で観た。小説家は、タイプライターで文字を打っていた。「考えずに書くんだ。…

2018/05/28(月)

五月が終わってしまう。小説を書いていて、書けなくなって、自分の本棚に向かい、小説を取り出す。読み始めたら止まらなくなって、「なぜこのひとの小説はこんなにおもしろいのだろう」と思いながら、またキーボードに向かった。ただ書けるものを、書くしか…

2018/05/27(日)

KITAKAGAYA FLEAというブックフェアに出店、二日目。今日の店番は、最初のうちはひとりだけなので、淀屋橋駅構内にある神戸屋でパンをひとつと、同じく出店されている珈琲屋さんでコーヒーを購入し、ブースの内側に入って椅子に座る。甘いパンに苦いコーヒー…

2018/05/26(土)

北加賀屋という駅で降りる。そのひとつ先の住之江公園駅にはむかし営業で何度か行ったことがある。四つ橋線の終点駅であるそこは、行くといつも寂しい感じがした。終点駅は、でもそこに行くと実は終点駅ではなくどこかに必ず繋がっている。そのことを忘れる…

2018/05/25(金)

きのう原稿を編集者に渡し、それからブログをふたつ書き、ビールを飲んで、すでに眠っている子供のあいだに挟まって寝た。夫が飲み会から帰ってきたので一瞬だけ起きたがまた寝た。そのあと4時に目が覚め、スマートフォンに届いているメッセージを待ち受け画…

2018/05/24(木)

5章の原稿を編集者に送った。今日映画を少しだけ観た。例によって、子供が寝る間際に観たがったのだ。「ママは悪いけど英語で観るよ」と言っても「それでもいいから少しだけみたい」と息子は言った。それで、TSUTAYAで自分用に借りてきた映画を30分だけ一緒…

2018/05/23(水)

今日は雨が降った。テーブルにいけている花がきれいに咲いていて、咲く、というのを全身で行っている花に目を奪われる。起きてきた次男が、車のおもちゃをさがしているらしく、涙をぽろぽろながして泣いている。「アーティストはすぐに身体性を忘れる」と編…

2018/05/22(火)

客観的になれない、ぶよぶよとした状態で書いているときが、もしかしたら一番体力を使うのかもしれない。ああ、あれも、あれも書かないと、でも、さっき書いたものもまだ半端だから書き直さないとって。いつかちゃんとまとまる時が来るのかな。「書けてるう…

2018/05/21(月)

書いていると「もう出ない」ということがあって、そういうときにはわたしは本を読む。見開いたページの言葉を読み、ページをめくっているうちに、数分くらいすると書きたくなる、いや書けるような気になってくる。そして書いて、止まって、読んで、書いて、…

2018/05/20(日)

ゆうべは夜ご飯を食べたらものすごくしんどくなって、8時過ぎにはベッドに入った。寝室にPCを持って入って「書かないと」と思ったけれどからだがそれを拒否してる感じで手が伸びない。そうか書きたくないときもあるのだな、と思った。そういうときはどういう…

2018/05/18(金)

主人公は手書きでノートだったろうと思い、手書きでノートに書き、それを助走にキーボードへうつる。わたしは、支えられて書いている。

2018/05/17(木)

5人目の章を書き始めた。とてもとても難しい。とても。でも、書けないということはないと思う。書きたいことはあるのだから。それをどのように書くか、だと思う。とにかく、文字で埋めてみる。これまで書いた初稿も正しいのだと編集者は言った。それをすべて…

2018/05/16(水)

体重計に乗ったら、また落ちていた。こんなに体重が軽くなるのはいつぶりだろう。最近、うまくご飯が食べられない。お腹は空くのに食欲がわかない。食事を用意するのも苦痛だ。これは前にも体験したことがある、と思ったら悪阻だった。小説は出産と似たもの…

2018/05/15(火)

ゆうべほとんど眠れなかった。目が冴えて手がびりびりする。横たわっていても全然眠たくならない。それでふとんに顔をうずめて叫んでみたりした。当然ながら子供が驚いて泣き出してしまったので、一階のリビングに降りてソファに寝転がってみたりしたが無理…

2018/05/14(月)

家にこもって小説を書いていると、「自分」というのが先鋭化する気がする。今日久しぶりに外に出て、人と打ち合わせをしていると、その「自分」が均されていくのを感じて、少しだけ楽になった。最近情緒不安定だったのはそれでかもしれない。先鋭化した「自…

2018/05/13(日)

朝から雨が降っている。傘をさして、からふね屋珈琲に行った。いつも行くNICE SHOT COFFEEが昨日臨時休業だったので、なんだか今日もおやすみのような気がしたのだ。歩きなので、確実に開いているほうへ行く。情緒が不安定なのはどうしてなのだろう。登場人…

2018/05/12(土)

3章を改稿している。情緒不安定。

2018/05/11(金)

先に3章を書いている。とても大変。何もする気が起きない。みんなちゃんと生活ができててえらいと思う。わたしは、今日の保護者会には出られない。

2018/05/10(木)

1章の改稿を読んだ編集者から、朝、メッセージが届いた。「すごくいいね」「本当にいい」よかった。具体的なことはわからないけれど、とりあえずはよかった。彼は今日電話すると言っていたけれど、まだかかってこない。きっと忙しいのだろう。その間にわたし…

2018/05/09(水)

ひとりめの章を改稿して、ついさっき編集者に送った。編集者は今結婚パーティの撮影のようだ。彼は写真を撮ることができる。どんな風景なんだろうな。そしてどんなふうにこの章を読むだろう。朝からずっと家で小説を改稿していた。朝から夕方まで小説を書け…

2018/05/08(火)

朝から小説の改稿。枝葉はまずは置いておいて幹の部分を、がりがりと書いている。5月中に5章分終わらせて、それから6月の半ばに完成を予定している。とても不安だ。間に合うのか、書けるのか。「ちゃんと書ける」編集者が言う。「必ず書ける」わたしは「うん…

2018/05/07(月)

連休中はほぼ休むことなく原稿を書き続けていた。連休明けの締め切りに向けて。暗いトンネルをずっと歩いているようだと思う。そのあいだずっといろいろな人の声が頭のなかに響いてくる。それはほとんど自分が妄想したり、誇張している声だ。その声に惑わさ…

2018/05/06(日)

blackbird booksさんへ行く。「寺田マユミ・土門蘭 絵と短歌展 目覚めたらふたりは世界の果てにいる」が今日で終わる。もうこの景色を見ることもないんだな、と思いながら、壁の前に立つ。この本屋さんにわたしたちの本が迎えられた不思議を思う。発刊直後の…

2018/05/05(土)

原稿を書き、取材に行き、また原稿を書いた1日だった。子供を預かってくれた友人の家で、晩御飯をごちそうになった。鶏そぼろ丼。人の家で食べる、人が作ってくれるご飯は、どうしてこんなにおいしいのだろう。今日はもう寝ようと思う。

2018/05/04(木)

行きつけの喫茶店が昨日今日と休みなので、違うチェーンの喫茶店で書く。ここには愛想もやる気もない女性店員さんがいて、彼女がわたしに笑顔を向けたことがない。今日はなかなかモーニングが出てこないというおじさん3人に「もうすぐお持ちします」とにこり…

2018/05/03(木)

次男を膝に乗せて原稿を書いていて、わたしがキーボードを打つ手を止めると、次男がわたしの手を掴んでキーボードに乗せようとしてくる。かちゃかちゃ鳴るのが楽しいらしくて「やめるな」という。わたしは、「はい」と答えてキーボードを無理やり叩く。止め…

2018/05/02(水)

寄稿の依頼をいただいたので、その文章に取り掛かった。わたしのこれまでの仕事とか、働き方についてのエッセイだ。何度か書き出してみたが、どの一文も全然だめで、頭を抱える。結局今日は無理だった。午後は小説にかかりきりだった。1章の改稿を進めている…

2018/05/01(火)

このあいだ書いた短編小説が公開された。 suumo.jp柳下さんに担当編集としてついてもらってから、初めて完成した小説だ。わたしのことを知らない人に、どのように読まれるだろうと思っていた。最後まで読んでもらえないかもしれない、とか。でも、わたしのこ…