日記
久々に休日にひとりで外に出かけた。書店を3軒まわり、本を4冊買った。書店によってまったく本の表情が異なるのは興味深い。風通しの良い書店、にぎやかな書店、厳かな書店。しかし、本を選ぶという行為は割と難しいものなのかもしれない、と思う。「本を読…
子守をしながら小説の改稿。なんとか最後まで書いて、編集者に送った。また首にじんましんができている(前回は、『経営者の孤独。』の脱稿時に出た)。癒されたい、癒されたい、と言いながら『りぼんのふろく「カワイイ」のひみつ』と『よつばと!』を読む…
朝、テレビで柳美里さんを見た。彼女は小説について、「触れてほしくない傷あとのかさぶたを剥がしてえぐりながら書く感じ」みたいなことを言っていた。わたしは、中1のときに彼女の作品を初めて読んだ。『家族の標本』。すごく衝撃を受けたのを覚えている…
『経営者の孤独。』が校了した。ほっとして、どっと力が脱けて、ソファから立ち上がれなくなった。ほとんど同時に『戦争と五人の女』のプルーフ版も校了したという連絡があった。本番の原稿は今手元にある。次はこちらが正念場だ。
編集者と三条のスターバックスで、小説の改稿の打ち合わせ。久しぶりに原稿を見て、なんだか苦しくなり、「機嫌が悪い顔をしているね」と言われて、「機嫌が悪いんじゃなくてね」と言おうとしたら途中で泣いてしまった。小説を書くのはこういう感じだった、…
この土日はなぜかずっと眠たく、昼も夜も子供を寝かしつけながら自分も寝るという生活をしていた。スーパーとTSUTAYAに行った以外には、ほとんど外に出ていない。夕方『オーシャンズ11』を観る。ひたすらにジョージ・クルーニーがかっこいい。観ながら、「わ…
是枝監督の『万引き家族』を観る。ずっと観よう観ようと思いながら、なかなか観ることができなかった。学生のころ初めて是枝作品を観たときに、それは『誰も知らない』だったのだけど、よく研がれたぴかぴかのナイフですっと消えない傷をつけられたみたいな…
なんだか小忙しい1日。長男が頭痛で学校を休んだので、テレビを見ている横で原稿を書く。ときどき声をかけられたが「今仕事」と言って返事をしなかった。こういうとき、ちゃんと答えられる人になりたいが余裕がない。自分以外の人間がいるだけで気が散って集…
なんだかぼーっとしているような気がする。5月にぎゅっと緊張していたのでその反動かもしれない。でもやることはやらねば、ということで、仕事をしている。そうしたら、毎朝欠かさず見ているNHKの朝の連続テレビ小説を見落としてしまった。こんなの初めてで…
次男が熱を出した。今朝になったら下がっていたけれど、保育園を休ませることにした。日曜に少し無理をさせてしまったのかもしれない。午後外を連れ回したので、お昼寝がしっかりとれなかったのだ。小さい子は少しリズムが狂うとすぐに熱を出す。今日は取材…
エーリッヒ・フロムの『愛するということ』という本のなかに、こんな一説があって、時々思い出す。たいていの母親は「乳」を与えることはできるが、「蜜」も与えることのできる母親はごく少数しかいない。蜜を与えるためには、母親はたんなる「良い母親」で…
出張先のホテルではあまり眠れない。今回もあまり眠れなかった。怖い話が大好きなのに極度の怖がりなので、飲み会でうっかり怖い話をしてホテルの部屋で後悔した。翌日はやっぱりとても眠く、気の毒に思った編集者がうなぎをご馳走してくれた。今まで食べた…
新幹線の窓から見る景色って、見ているとなんだか泣きたくなってくる。でもどこにでも行けそうな。自由であることは少し寂しい。
最近はそこまで気が塞ぐこともなく、フラットな感じでやり過ごしているように思っていたが、もう少しでまた下がり始めそうな気がする。と、思うだけで、ちょっとは楽になるのかもしれない。気圧の変化がわかるアプリを見るようなもので。マイナス思考になっ…
慶應義塾大学のオーラルヒストリーを研究しているゼミに、講師としてお呼ばれすることになった。それなので今スライドを作っているのだけど、講義というものをほとんどしていないばかりか最近は受けてもいないので、どうも難しい。でもわたしの本業ではない…
『経営者の孤独』の原稿をすべて提出した。あともう少しだ。とにかく、峠は越えた。スケジュールがなんとか守れて、本当によかった。ああ、よかった。あとがきを書くときにかなり悩んだのだけど、結局は「思っていることを素直に書く」でいいのではないかな…
深澤直人さんの『デザインの輪郭』を読んでいる。寄藤文平さんの本を読んだときにも思ったけれど、デザイナーさんの言語表現は少し変わっていておもしろいなと思う。言語野の違う部分を刺激されているようで、脳がこそばゆい。イメージがふわっと浮かぶ感じ…
6月になった。1年のなかでもっとも好きな月だ。祝日がなく、雨が多く、緑が美しい。
丸一日原稿執筆。きのうも、おとといもそうだった。今週はプールに行けなかったな。朝ラジオ体操をしていたら、柔肌の二歳児がおもしろそうにこちらを見ていた。
肌が乾燥するように心も乾燥してささくれだった夜だった。二歳児のやわらかな肌をなでながら寝た。
昨日は朝から東京に向かって終電で帰ってきたのでそうじができていなくて、家の中が何気なく荒れていた。床に落ちたお菓子のくず、花瓶にささってしなびた花、洗面所に落ちた髪の毛、テレビにうっすら積もったほこり。きのうだけでそうなったわけではないけ…
急に夏らしい気候になったので、先週末から半袖を着ている。クローゼットの中を覗くと、夏服が少ない。買いに行こうかと考えたが、もう少しこれでやってみようかなと思う。今あるものでやっていく、と決めることは、精神的な安定を与えてくれる。ないものね…
お酒を4杯以上飲んだ次の日は落ち込んでいることが多い。言わなくていいことを言ってしまったのではないかと思うからだ。でも、大事な話しと言わなくていいことというのは円が重なる部分が多くて、避けるに避けられない気がする。じゃあどうすればいいのかと…
北加賀屋のブックフェアに出店。たくさんの方に読んでいただけてうれしい。
最近カツサンドにはまっている。胃弱なので量は食べられないが、おいしいと思う。カツサンドは食パンが大事だ。しっとりとしたパンであってほしい。すごい、全然中身のない日記だな。1日原稿を書いていたのですっかすかだ。
朝方に気分が落ち込むタイプであったのだけど、最近、少しずつましになってきている。少しずつ、だけど。どうしているのかというと、目が覚めたばかりのころは夢と現実の区別が曖昧であることに着目し、そこにつけこむ形をとっている。つまり、朝方の意識は…
文章というのは書けば書くほど書けるもの。確かにそうではあるけれど、ある時点からそうではなくなる。文章を書くには水分や油分が必要なので、それが追いつかなくなると、書けなくなる。書いている自分がかたく乾いてしまうと、もうだめだ。書けなくなるし…
最近また、短歌を詠んでいる。できるだけ1日にひとつ詠もうと思っている。短歌を詠むには心が柔らかでいないといけない。短歌は歌だからかな。だから詠めるということは心が柔らかであるということなのだろうか。余計な心配はしないようにしたいし、不安がる…
夕方、学生時代からの友達から電話がかかってきて、悩み相談に乗ってほしいと言われる。旦那さんと、家の購入についてもめてしまってけんかをしたそうだ。どうも、旦那さんは急いで買おうとしているようで、友達は慎重にいきたいらしい。それがこじれてしま…
自分と世界をどう捉えるかで、1日の気分がずいぶん変わってくる。ずっと以前に、人の性格は「ソリッド的」か「リキッド的」かにわかれる、という話をしたことがあるが、そのうち、「人はソリッド的でありリキッド的なのかもしれない」という話になった。つま…