文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2019/05/16(木)

引き続き気分は低迷している。メンタルヘルスについて書かれた記事をいくつか読み、こういうのばかり読んで時間が過ぎるとさらに凹むことを知っているので早々に切り上げ、家事をして、メールを作り、メールを返し、本の発送をして、それから次の取材の質問内容をつくった。不安だ。なにもかもが不安だ。お昼ごはんをつくる気になれず、近所のパン屋まで歩いていく。この近所では三番目に好きなパン屋だ。三番目なので顔も覚えられておらず、いまの気分にちょうどよい。サンドイッチとレーズンパンと牛乳を買い、道を歩いて帰る。土建屋さんたちがぞろぞろとお昼に出ようとしている。みんな働いていて偉いなぁと思った。わたしも働いているはずなのだけど、なんだか無職な気分だった。なぜわたしは、こんなに体が重たく、ときどきすぐにでも倒れそうなんだろう。土建屋さんなんて無理だ。高いところから落ちてしまう。

帰ってから少し眠った。編集者に「夜眠れないなら昼眠ってみたらどうか」と言われたからだ。確かにと思い眠ってみたら、やはりたくさん夢を見た。いやな夢だった。若い女の子とけんかする夢。そのあと講演をしなくてはならず、醜いわたしが何を話せるだろうと自己嫌悪に陥る夢だった。

目が覚めてからコーヒーを淹れ、原稿を書く。どんなに不安でも、わたしには原稿を書くしかできないのだから、それをやろう。決して若い女の子とけんかすべきではない。強くなれないならせめて優しくありたい。