文鳥社の日記

京都の出版レーベル・文鳥社の日記です。

2019/03/08(金)

きのうは保育園でクラス会があった。次男の担任の保育士さんは、ふたりとも20代。若いからなのか、クラス会でよく甘いものを飲んでいる。午後の紅茶のミルクティーとか、小岩井の苺ミルクとか。きのうはお菓子も用意したのだが、ぱくぱく食べていて可愛かった。若いって、ハイカロリーだなって思う。

わたしも20代のころはハイカロリーを摂取していた。食べ物も、人とのコミュニケーションも。毎晩のように飲み歩き、飲みすぎて眼鏡をなくして電車は乗り過ごし、タクシーで1万近くかけて家に帰る。そして、そこで話したことは覚えていない。だいたいは意味のない会話だ。甘くて中身のない綿菓子のような、ぎとぎとに粗悪な油で揚げたフライドポテトのような夜。次の日に、必ず後悔する。

今思えば、そんな飲み方するくらいなら、そんな夜の過ごし方をするくらいなら、定食屋で良い感じの夕飯食べて、とっとと家に帰って、お風呂に入って、好きなだけハーゲンダッツ食べながらDVDでも観ながら眠ればいいのに、と思う。そっちのほうがよっぽど自分にやさしい。だけど、その頃のわたしには、定食屋と食後のハーゲンダッツ2.3個のカロリーだけじゃ足りなかった。記憶をなくすまで飲んで、ばかみたいに笑って熱く語って、すっからかんになるまでお金を使わねばならなかった。

あのエネルギーはなんなんだろう?

自分をこれでもかと消費するようなやり方は。

きっとわたしは寂しかったのだと思う。だからひとりになりたくなかったし、酔っ払っていたかった。情けなくて、しかたのない女の子だった。

保育園の先生は、わたしたち父母のことを「仕事もしながら子供も育ててすごいです」と言っていたけど、かつてのわたしよりずっとあなたたちのほうがすごい。と思うんだけどな。彼女たちも、自分をこれでもかと消費するような夜があるんだろうか。