2018年2月28日(水)
宿には行かず、一日中在宅。月末なので、事務作業や請求書の発送をする。
昼、二時間柳下さんと話す。とても大事な話をたくさんする。
「君は僕のことをこわがりすぎている」
と言うけれど、柳下さんはこわい。なぜこわいかと言うと、言われたくないことを言うから。真剣だから。全力だから。衝突をおそれないから。
わたしは、そうだなと思うことは素直に飲み下し、ちがうなと思うことはちがうということを伝えた。対話っていうのは、とても勇気と体力がいるものだ。相手がそれを多く持っていれば、わたしも同じくらいの勇気と体力がいる。でもだからこそ高いところに行けるし、手に入るものがある。
「ぼくは君の書く小説が本当に読みたい」
と柳下さんは言った。
電話を切って、手帳に3月の予定を書き込んだ。「小説」という文字を空白の未来に毎日書き込む。それ以外の時間もすべて、小説に繋がっている。できることはまだまだあるんだと、忘れても忘れても、思い出させてくれるひとがいる。
わたしには何の取り柄もない。
あるのは「書きたい」と思う気持ちだけだ。
それを「読みたい」と言ってくれるひとがいるなら、こんなに幸せなことってない。